2010年2月13日

日経平均みれば1年後の就活を占えたはず。

2008年9月にサブプライムローン問題で株価が急落したあと、講義中に学生のみなさんに"警告"しました。
「3年生の君たちの就職活動は去年とは比較にならないから、覚悟してほしい。」
「サークルやゼミの先輩たちは売り手市場で就活した。そのアドバイスを当てにするな!

そのときに見せたのが下の図。青いグラフは10月の日経平均株価(終値)で、赤いグラフは大卒求人倍率(リクルートワークス研究所)。

2010年2月1日

経済学"教育"とプロパガンダ


ケインズ経済学とハイエクの思想を対比させながらラップミュージックで歌い上げるビデオです。ケインズは、20世紀前半に財政政策(政府による不況対策)の必要性を理論的に説いた経済学者。ビデオ前半では、政府がとにかくカネを使い景気を刺激することで、停滞していた経済が好循環し始めると説いています。後半では、対するハイエクが、そうした一時しのぎの景気刺激は錯覚であり、その錯覚がバブルをうみ、さらにバブル崩壊によって経済は停滞する。ばら撒き政策・インフレ政策はやめよと歌います。歌詞はこちらのURLの左下のほう"SING ALONG"というところにあります。
http://www.econstories.tv/home.html

一見すると、大変興味深い経済学教育ビデオです。すばらしい! 
しかし、どうもしっくりこない。それに、金をずいぶんかけて誰がこんなもん作るんだ?
反ケインズ的なところが共和党を連想させるなあ。景気刺激のイメージとして全編にわたって、ケインズがパーティーで酒をあおって女性たちと踊っている。なるほど、政府支出は無駄で破廉恥なパーティに等しい愚行だといわんばかり。監修した経済学者は『インビジブルハート』の著者でいわゆる市場原理信奉者だけど、それはよくあること。制作部局はジョージメイソン大学の Mercatus Center という組織。市場の機能を研究する目的の部門なのですが、それもよくあること。でもやっぱり、その資金源が...おもしろい。