2011年6月6日

日経ビジネスオンライン 年齢別選挙区について書きました

気鋭の論点に、世代間不公平と選挙制度について書きました。

「世代会計」は、各世代が生涯にわたってどれだけの税金を支払い、どれだけの便益を政府から受けたかを計算しています。それによれば:
今の60代は差し引きで約1600万円分の純受益があった計算。それに対し、今の30代が生涯に受ける便益を計算すると、実に約1700万円のマイナス(支払い超過)です。これから生まれてくる将来世代は多大な国債が残されるので、生涯で約4500万円分の借金返済に追われるといわれます。

日本の子どもの7人に1人は貧困状態にあり、実は、OECD30カ国のなかでも子どもの貧困率は12番目に高いのです。月額13000円程度の子ども手当はバラマキだと批判される一方で、「世代間の助け合い」という美名のもと、賦課方式の年金制度は高齢者への多額のバラマキを続けています。そのツケは現役世代が負うにもかかわらず。なぜ、このように歪むのかといえば、選挙制度と人口構成が歪んでいるからでしょう。

育児支援や教育は社会にとって極めて重要な投資ですが、その社会の意思決定が高齢者寄りになってしまった結果、少子化対策は完全に手遅れとなりました。第2次ベビーブーマーたちが30代後半となりましたが、第3次ベビーブームは全く起きませんでした。もはや、選挙制度に手をつけるほかないのでしょうか? つづきは→ http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20110531/220334/