2009年4月29日

早稲田大学で実験経済学を教えさせていただいています

4月から早稲田大学の政治経済学部で「実験経済学」を週1回教えさせていただいてます。今年度から開講の新しい科目ということもあってか、定員数を超える履修申込があったようです。みなさんのご期待にそえるように刺激のある講義をしたいと思います。

2019年追記:これまでに多くの学生さんがお褒めの言葉をくださいました。ありがとうございます。講義の”特長”について考えてみました→ 「これぞ大学で出会いたかった授業」早稲田政経『実験経済学』

早稲田大学で4回講義をして気づいたのは、学生さんの反応が(一橋大学とくらべて)とても良いということ。何かを訴え語りかけたとき、きちんとアイコンタクトを返してくれる学生さんの数が圧倒的に多いんですね。質問をよびかけると、90分につき4~5人の学生さんがいろいろな質問をしてくれます。本質をついた良い質問もいくつも出ます。サンプリングバイアスはありそうですが、それでもあまりの違いにびっくりしたというのが率直な感想です。(一橋諸君もがんばろう!と一卒業生の立場から呼びかけたい気分。)

早稲田大学での講義、そんなわけで毎週楽しみです。ブログ「竹内幹の講義」に内容メモを書いています。

2009年4月23日

定本 育児の百科、すばらしい。

うちの子ももうすぐ1歳。慣れない家事・育児に時間をかけ、実質的に育児休業にちかかった昨年でしたが、子どもの元気なかわいさには本当にかけがえのない幸福感を覚えます。

さて、そんなときに、昨年ある方からいただいた
松田道雄『定本育児の百科』, 岩波文庫. の一節に感動しました。この本は、育児本の古典的名著で、特に素晴らしいのは3点。1)「いろいろ悩むな、子どもは元気に育つ!」というメッセージが親を勇気づけてくれる、2)育児本に多いパステルカラー調のポワーンとした感じがない、3)小児科医としてたくさんの親子を見てきた経験に基づいて書かれている、ということでしょうか。

感動した一節をうつしてみます。全世界の親たちよ、お疲れ様。

誕生日おめでとう。1年間の育児で母親としておおくのことをまなばれたと思う。赤ちゃんも成長したけれども、両親も人間として成長されたことを信じる。
 1年をふりかえって、母親の心にもっともふかくきざみこまれたことは、この子にはこの子の個性があるということにちがいない。その個性を世界じゅうでいちばんよく知っているのは、自分をおいてほかにないという自信も生まれたと思う。その自信をいちばん大切にしてほしい。
 人間は自分の生命を生きるのだ。いきいきと、楽しく生きるのだ。生命をくみたてる個々の特徴、たとえば小食、たとえばたんがたまりやすい、がどうあろうと、生命をいきいきと、楽しく生かすことに支障がなければ、意に介することはない。小食をなおすために生きるな、たんをとるために生きるな。
 小食であることが、赤ちゃんの日々の楽しさをどれだけ妨げているか。すこしぐらいせきがでても、赤ちゃんは元気であそんでいるではないか。無理にきらいなごはんをやろうとして、赤ちゃんのあそびたいという意志を押さえつけないがいい。せきどめの注射に通って、満員の待合室に赤ちゃんの活動力を閉じ込めないがいい。
 赤ちゃんの意志と活動力とは、もっと大きな、全生命のために、ついやされるべきだ。赤ちゃんの楽しみは、常に全生命の活動のなかにある。赤ちゃんの意志は、もっと大きい目標にむかって、鼓舞されねばならぬ。
 赤ちゃんとともに生きる母親が、その全生命をつねに新鮮に、つねに楽しく生きることが、赤ちゃんのまわりをつねに明るくする。近所の奥さんは遺伝子のちがう子を育てているのだ。長い間かけて自分流に成功しているのを初対面の医者に何がわかる。
 「なんじはなんじの道をすすめ。人びとをしていうにまかせよ。」(ダンテ)

2009年4月18日

筍を食べる たけのこご飯に土佐煮

「生協で筍を注文したよ」と妻がいうので、ネットでレシピを参考にしながら、たけのこご飯土佐煮を作ってみました。筍は手に乗せるとずいぶん大きくて、うちの子が抱きしめても余るぐらいかな。ただ、皮をとると意外に小さい。油揚げと一緒に煮て、炊飯器にセット。

ごはんが炊けるのを待つ間、白菜と豚肉のミルフィーユも作ってしまう、白菜は大きいので冷蔵庫のスペースをとるから早く食べてしまいたい。なすのごま酢和えも拵えます、こちらはただなすを熱するだけ。ちょっと時間がかかったけど、かなり満足度の高い夕食ができました。たけのこご飯、本当にうまい!

2009年4月17日

フジテレビに出る:追加経済対策とセル生産方式

また新報道2001に出させてもらいました。番組冒頭での追加経済対策について3つのポイントがあって、というところ。「ターゲット・タイミング・安心の提供」が大事ですとか言っています。いかにもな"エコノミスト"ですねー。

1時間ほど後にまた登場です。値下げ競争が続く外食産業で、値下げをせずに売上を伸ばしつづけている餃子の王将を紹介するニュースに解説コメント。各店舗が独自メニューを手掛けるという飲食チェーンにしては珍しい方式について「最大の狙いは、客ではなく従業員のほうだと行動経済学者の竹内さんは話す」と。王将のやりかたは、製造業で取り入れられていた「セル生産方式」に近いんじゃないかといいました。すばやいメニューの改善(多品種化)や従業員モラル向上をねらったセル生産方式が外食産業にもやってきたんでしょうか。

2009年4月5日

お花見

近くの公園にお花見にいきます。息子を肩車して、満開の桜のなかを歩いていくところを、妻が後ろから写真をとってくれました。たくさんの人や子どもたちがいて、興味ぶかそうに見つめていました。特に、4~8歳くらいのお兄さん・お姉さんに遊んでほしいようですね。

最近はいろいろなものを指先で「ちょん」と触れてみるのが大好きになりました。桜の花もちょんちょんと触ってから、私のことを見てくれて、本当にかわいいものです。家事・育児が大変なときはあっても、このかわいさ愛おしさは得難い幸せです。