2008年1月4日

実質を無視した形式主義(日本の現場力)

成田空港での荷物検査。航空機内への液体物のもちこみには制限があって、1リットルの透明なチャックつきのビニール袋に入るものしか持ち込めません。シャンプーやら化粧水などなど、たくさん詰め込んでいる人が結構いますね。

私は小さなローション瓶(3cm×5cm)をもっていたので、専用トレイにその瓶だけをいれて、X線検査に通しました。小さな瓶が1つだけなので袋に入れる必要はないだろうと思い、1つのトレイにその瓶だけを置きました。アメリカでもいつもそうしていますし。ところが、金属探知機ゲートを越えて、X線検査から戻ってきた荷物をまとめていると、「これは、お客さんのですか。液体物はビニール袋にいれていただかないと」といわれました。「あ、そうですね、すみません」と言ったのですが、それではすまないようで、ビニール袋はないかとさらに聞いてきました。わざわざビニール袋にいれて、もう一度X線検査機に通すつもりなのでしょうか。去年だけでも30回以上も世界各地で飛行機にのっていますが、問題はありませんでした。仕方ないなあと思いながら、ビニール袋を探していると、「じゃ、今回だけ、これで」と不機嫌そうに国交省御用達の専用ビニール袋を胸ポケットから出してきてくれました。「あ、どうも。助かります」といって、私がもっていた小さいローション瓶を袋にいれた瞬間に「OKです」と、その係員は立ち去りました。え?? いったい、なんだったんだ!!? わかる人にはきっとわかっていただけると思いますが、この現場係員の「実質を無視した形式主義」に、日本の強さと弱さの両方を改めて実感しました。

0 件のコメント: