西村直子先生(信州大学)と西村幸浩先生(横浜国立大学)からお誘いを受けて意思決定理論に関するセミナー発表に行ってきました。ここでは若手の意思決定理論の研究者の皆さんに会うことができました。研究者はふだん、日本の全国各地の大学で研究・教育に携わっているため、同世代で同分野の人と顔を合わせる機会はほとんどありません。とても貴重な週末を過ごすことができました。
4回目のESA@アリゾナ発表。実験経済学を始めた功績でノーベル記念経済学賞をもらった Vernon Smith さんが創設したのがこのESA (Economic Science Association) です。2007年と2006年のそれぞれのブログエントリでだいたい書いたとおりですので、そちらをご参照ください。
大阪大学での翌日、蔵研也先生・松葉敬文先生・佐藤淳先生のセミナーで発表させていただきました。先生方はテストステロン(男性ホルモン)と経済行動の関係を調べるとても面白い研究をされています。
息子が笑うたびに「かわいい、あー、かわいいなあ」と言ってしまいます。おそらく1日50回は言っているでしょう。これまで色んな人が赤ちゃんはかわいいというのを聞いてきて、頭ではわかっていたのですが、ここまでかわいく感じるとは予想しませんでしたね。頭がジーンとしびれてきます。
本当に至福を感じました。私にとっても、はじめの頃の育児+家事はかなり大変でしたが、最近の息子が声をだして笑いかけてくれる瞬間は本当にかけがえのない時間です。
知人に就職祝いのプレゼントを買うため、新丸ビルに行きました。
経済セミナー10月号に寄稿しました。特集「実験経済学がわかる」のなかの「教室実験をやってみよう!:ゲーム理論への誘い」という5ページの記事です。いわゆる"美人"投票ゲーム(p-beauty contest)の教室実験について、「Level-k思考」を紹介しつつ、まとめました。一橋大学で私が行った教室実験の結果も紹介してあります。どうぞ書店でお買い求めください。
香港科学技術大学でセミナー発表しました。組み合わせオークションに関する経済実験とアイトラック分析を加えた研究について話しました。担当の Hossain助教授からは以前に突然メールをいただき「うちの大学でジョブセミナー(助教授の採用試験を兼ねた研究発表)をしないか」とのお誘いを受けました。すでに一橋大学への就職が決まっており、子どもも日本で生まれる予定でしたのでお断りしましたが、貴重な機会なのでセミナー発表はさせていただくことにしました。
「くるみんマーク」をご存知ですか。子育てと仕事の両立を応援する企業・事業体が取得することができます。次世代育成支援対策推進法にもとづき、厚生労働省が審査しています。ソニー、ホンダをはじめ、日産、富士通、パナソニックなど合計366社が「くるみん」を取得しました。名刺に「くるみん」をつけている企業もでてきました(下写真)。
スタンフォード大学も同様の理由で大学内託児所(定員100名)をオープンさせました。ハーバード大学も優秀な女性教授陣をリクルートすることを目標に2006年から8億円のプロジェクトを始め、定員100名の託児所を作ることにしています。関連記事はこちら→スタンフォード大学内に保育園がオープン
『GQ JAPAN』の10月号特集「ニッポンの最先端は、ここにあります。」に載せていただきました。私の研究室の写真が1ページ全面に使われています。「"実験経済学"が経済学を塗り替える」と書いていただいた通り、これからもがんばります。"クール"の代名詞ともなっている『GQ』にこんなに大きく登場できて、光栄です。

国際女性ビジネス会議で妻が講師をするので、私も息子を連れていってきました。今年で13回目となるこの会議は、日本でビジネスウーマンが集まる最大級のイベント。1000人近くが参加した今年は「ダイバーシティ:多様性が生み出す経済成長」がテーマです。
上の写真は、主催者の佐々木かをり氏と私の息子。昔は、「ビジネス」+「女性」の会議というと、伝統的な日本企業の人たちに笑われたそうです。そんなころから国際女性ビジネス会議を続けてきた佐々木さんはかっこいいと思います。たくさんの方にかわいいと声をかけていただいて、息子もごきげんでした。
トンガフランス製の抱っこひものトンガ(Tonga)。体重を少し受けてくれるので、手首が楽になります。最近はスリングが大活躍ですが、このトンガもかさばらないので、持ち歩きにとても便利です。
アニメ・エキスポがロス市内で開催されているというので、行ってきました。日本のアニメをアメリカに広めようと日本アニメーション振興会が1992年から毎年開催するイベントです。主催者の発表によると参加者は43000人(会期4日間延べ10万人以上の動員)だったそうです。声優さんや監督など日本からのゲストも多く、中川翔子(しょこたん)も来ていました。
ESA学会発表の後、廊下にいたコリン・キャメラー(カメレール博士)に発表スライドをみせると、ゼミに呼んでくれて1時間ほど発表することができました。その場に、p-beauty contest (AER1995)でも有名な Rosemarie Nagel もいて、アイトラックを使った研究の最新状況について話をしました。学術誌に載る前の段階の研究(ワーキングペーパー)について、研究者と直接意見交換することで、自分自身の研究も加速します。学術誌に載った論文を読んでいるだけでは絶対に最新の研究に追いつけないので、学会などに行って、研究状況のクチコミに触れることは極めて重要です。たとえてみれば、雑誌をみているだけでは、流行を"追いかける"ことはできても、決して、流行を"創る"ことなんてできないのと同じでしょうか。
ある教授のところに電話があった「今度の周波数帯オークションで我が社の入札戦略のアドバイザーになってくれないか」と。教授は忙しかったので、「最近は時間がないから断るよ」ということでその話は流れた。ところが翌日、同じ会社から電話があり「うちのアドバイザーになれないというのは、わかった。その代わり、今度のオークションが行われる際、他の会社のアドバイザーもしないでいただきたい」と妙なことを伝えた後、「それを約束してくれるなら、あなたに4万ドル(410万円)支払う用意がある」というオファーをしたとのこと。教授は、アドバイジングをする予定はもとからなかったので、オファーを受け入れたそうです。いやはや、「400万円払うから、なにもしないでくれ」→「はい、わかりました」 額に汗して年間400万円稼ぐ人もいれば、なにもしないことでお金をもらえる人もいるんですね。
今日発売の最新号では、特集「行動経済学でわかった! 勝てるビジネス心理術」となっています。その冒頭のインタビュー記事(コリン・カメレール教授インタビュー)を書きました。
カリフォルニア工科大学で開かれたESA(実験経済学会)で発表しました。今回は早稲田大学の竹内あいさんにお願いして、アイトラック機でデータをとっていただきました。コリン(カメレール、Colin Camerer教授)に見せると「それって、おれたちが来年やろうとしてたことじゃん」と調子のいいことを言ってました。コリンに追いつかれる前に論文を書きあげなければ。左の写真は、アイトラック機による分析結果の一部です(早稲田大学・竹内さんの分析と出力)。実験参加者がスクリーンのどこを見ながら意思決定をしているか分析することができます。リアルタイムで、視線を記録することもできれば、左写真にあるように、長い間視線がとどまっていた場所(Hot Spot)がどこかも教えてくれます。赤いところがその部分、ここを見ながら色々と考えて意思決定にいたったということでしょう。別名、heat map とも呼ばれているようです。
一橋の宣伝をするために、HITOTSUBASHIのTシャツを来て発表しました(セッション参加者は30名ちょっと)。日本からの参加者は東大の計盛さんと私の二人でした。ゴシップですが、オークション分野でのビジネスチャンスは大きいようです。→竹内幹の日記: 400万円払うから、なにもしないで下さい
日経ビジネスアソシエ2008年6月3日号(5月20日発売)に載せていただきました。特集記事「ロジカルシンキング」で時間の効率的な使い方について"経済学の知識を活用した発想"をお話しました(35頁)。カメラマンにたくさん写真を撮られたのは初めてで、貴重な体験でした。
妻が出産した山王病院では、育児について色々なことを教わりました。出産の翌日には病室に助産師さんが来て、オムツ換えのやり方とミルクの作り方、授乳のやり方を個別指導してくれます(写真)。
先日、男の子が生まれました。父親になったので、私も育児について考える機会が増えました。
一橋大学の学部生対象の講義に妻と一緒に参加しました。講師は、山田正人さん。経済産業省の課長補佐だった2004年から1年間の育児休業を取得し、その体験を『経産省の山田課長補佐、ただいま育休中』として出版された方です。ご著書には、、当時2歳だった双子のお子さんと、生まれたばかりのご次男の育児の様子が生き生きと綴られています。第一子の出産を間近に控えた妻に勧められて読んだところ、これから自分がどんな体験をするのか、リアルにイメージすることができました。本を通して語られる山田さんのメッセージにも、とてもとても共感しました。
このお話を聞いて、ミシガン時代の指導教官(Yan Chen教授)を思い出しました。彼女は2人の子供を育てながら朝3時起きで研究を続けています。人並み外れた努力の結果、昨年、ミシガン大学で正教授になりました。私に対する指導は文字通り「仏」のようで、常に励ましに満ちたものでした。もともとの性格に加え、育児経験が優しさにつながっていたのかもしれません。
クリスティーズのオークション・プレビューを見てきました。アルマーニ/銀座タワーのイベントホールには、20余の作品が展示してありました。昨夏、ミシガン大学の美術館で見た澤田知子さんの写真や、有名な草間弥生さんの作品などが予想落札価格と共に展示されていました。
ドミノ型生体腎移植やドナー交換腎移植のような「腎臓交換」を進めるためのネットワーク構想があります。カリフォルニア工科大学で開かれた 学会 で、Utku Unver教授がそのネットワークの効率的な運用方法を発表しました---長期的に最も多くの患者を救うためには、どの時点で何組の腎移植ペア(ドナー&レシピアント)を成立させていくべきなのかを計算しています。
(2)しかし、ドナー交換腎移植は医学的・倫理的に大きな問題を含むものであり、個別の事例として各施設の倫理審査のもとに行われるべきものである。したがって、ドナー交換ネットワークなどの「社会的なシステム」によりドナー交換腎移植を推進すべきものではない。
2008/03/23-14:29 ベビーカー、使用マナー守って=鉄道30社が共同キャンペーン
子供をベビーカーに乗せて鉄道を利用する人が増えていることを受け、関東、中部、関西の30鉄道事業者は24日から、使用時のマナー順守を呼び掛ける共同キャンペーンを実施する。3地域の事業者がこうしたキャンペーンを一斉に行うのは初めて。共通のポスターを約6800枚用意し、赤ちゃんを守るための協力を求める。
悩めるPhD学生の癒しの聖典ともいえるのが "Piled Higher & Deeper" のマンガです。今日の相関図はなかなかおもしろいです。絵じゃなかったので、勝手に和訳して載せてみました。わかる人にはわかるこの苦しみと焦り(笑。
ミシガン大学で3人部屋オフィスで一緒だったGreg Lewisと再会。週末にCaltechで開かれたマッチング理論のMiniコンファレンスにきていました。Gregは去年ミシガンを卒業して、ハーバード大学経済学部の助教授になった人で、こういうすごい人は「スター」と呼ばれます。彼はイギリス英語を話すので、在学中はハリーポッターなんて呼んだりもしましたが、いやはや、まいりました。
今日は母親学級に参加。4回シリーズの第3回目で、分娩のときに胎児がどのように産道をおりてくるのか、また陣痛・分娩時の呼吸法などについてを90分で解説してくれました。赤ちゃんの実物大・実物重の人形(写真)を参加者一人一人が抱っこしてみました。3kgとはいえ、ずっしり重かったです。
オランダのアムステルダム大学でセミナー発表してきました。ここにはCREED(Center for Research in Experimental Economics and Political Decision-Making)という実験経済・政治意思決定研究センターがあり、前から訪れてみたいと思っていました。ランチセミナーということで、オランダ式サンドイッチ(名産ゴーダチーズがはさんであります)がでました。ごちそうさまです。結果の解釈方法や仮説検証についてありがたい質問・コメントが出て、とても有意義でした。
ヨーロッパでの発表は3度目ですが、アメリカとは笑いのツボとタイミングがすこしちがうので、これもなかなか面白かったです。前日の夜に、経済学部のたてものをとってみました(写真右)。ガラス張りの正面がきれいですね。
Dutch Auction(オランダ式オークション)を見学してきました。ミクロ経済学を勉強したことのある人ならたぶん知っているのではないでしょうか。この方式は、オークション開始時点では品物の提示価格が高めに設定してあり、それが時間とともにさがっていきます。価格が下がり続ける途中で、参加者のだれかがボタンを押して「買った!」となれば、その時点の価格で売買が成立します。
朝7時にアムステルダム市内のホテルを出て、バスで50分、アールスメール花市場(Aalsmeer Flower Auction)に到着しました。この世界一の生花卸売市場では、ダッチオークションを使って商品が取引されています。写真にあるのが、コンピュータ化された Dutch auction clockで、白い円の部分を赤い点(電光)が反時計周りにまわっています。円の一番上が100セントを表し、左にいくと90セント、80セントと価格が下がっていき、1周し終えたところで、価格0となります。写真は、参加者番号23の人がこのヒマワリを1本63セントで落札した瞬間です。赤い点が円盤の左下のほうの63で止まっていますね。赤い点は4秒ぐらいで1周します。4つのオークション会場にそれぞれ2つの時計が同時進行していますので、ものすごい速さで次々と花が捌かれていきます。競り落とされた生花は直ちにコンテナに積まれ、トラックで運ばれたり、となりにあるスキポール国際空港から世界中に空輸されます。
それから、世界初の株式会社といわれる東インド会社(1602年設立)の本社ビルも見てきました。当時の取締役会議室がまだ残っており、本社ビルはアムステルダム大学の校舎として使われています。運河の左に建つ3つ屋根のある建物です。
Google Airwave 社が携帯電話(携帯端末)ビジネスをはじめるために、無線周波数オークションに参加しています。1月24日に、700MHz無線周波数帯の全米での使用免許権が競売入札にかけられました。これは、FCC(連邦通信委員会)が"第73番オークション"とよぶもの。携帯端末事業に使える無線周波数帯の使用免許は、これが最後のものとなりそうなので、グーグルも競売入札に参加しました。FCCが見込む歳入は、最低でも10億ドル(1060億円)ということ。この落札額は、FCCが行ってきた一連のオークションのなかで、おそらく最高額となりそうです。
成田空港での荷物検査。航空機内への液体物のもちこみには制限があって、1リットルの透明なチャックつきのビニール袋に入るものしか持ち込めません。シャンプーやら化粧水などなど、たくさん詰め込んでいる人が結構いますね。